発泡スチロールを開いた時、一番に目に付いた魚はトウジン。
ちなみに、前回、最初に目が合ったのは、ミドリフサアンコウだった。今思い出しても胸がキュンとする可愛らしさ。
さて、このトウジン、サメのような形をしている。
口も顔の下に付いている。
体は細かい鱗で覆われている。
調べたところ、お刺身で胆醤油をつけて食べるといいらしい。
頭は大きいが、お腹から先は急に細くなっているので、あまりたくさんの身は取れなかった。
柔らかくて淡白すぎる味。悪く言うと味気がなくて物足りない。でも胆醬油を付けることで美味しさパワーアップ。美味しいです。
頭やアラがもったいないので、カガミダイのアラと一緒に出汁を取ろうと、
まず、熱湯をまわしかけてから水をくべ、表面をきれいにしようと触ったら、トウジンの頭から砂がこぼれ落ちるように見事に鱗が全て落ちた。
割と脂っぽい出汁が取れたので、お鍋の〆用のラーメンと野菜を入れて味噌ラーメン風にしてみた。
煮詰まって、お汁が少なくなってしまったけど、めちゃ美味しかったです。
さて、トウジンの耳石です。
頭を解体して頭蓋骨を出してみると、頭蓋骨が大きくて、合わせ目がゆるゆるで開いている。脳みそは小さいのに、頭蓋骨だけ無意味に大きくて空洞が広い。
その中には長径1.5㎝ほどの大きな耳石が1つしか入っていなかった。開いた合わせ目から外へ出てしまったようだ。出汁の入った鍋を箸でまさぐってみると「カラン」と硬いものを発見。大きい耳石で良かった。小さかったら見つけるのが大変だっただろう。
ちなみにトウジンは「タラ目ソコダラ科トウジン属」。タラ科の耳石は概して大きいものが多い。
つるりとスベスベな凸側。
平らな側には年輪が見える。